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料理研究家 中村陽子のしあわせごはん yokooda121.exblog.jp

料理家として、母として、妻として、日々の暮らしや思うことを綴ります。(2017年以降の『日々のこと』はInstagram、Facebookで綴っています。) お仕事のご依頼は公式ホームページから宜しくお願い致します。


by yoko nakamura

はじめての手づかみ食べ

8か月を過ぎた息子。
初期、中期を経て、いよいよ離乳食も後期に突入します。

離乳食後期。
初期、中期との一番の違いは、と言えば…。

「手づかみ食べ」が始まることです。

中期まではスプーンで受動的に与えられていた食事を、後期の手づかみ食べからは読んで字のごとく、赤ちゃん自ら手を使って食べ始めます。
つかみ食べは、赤ちゃんの食への好奇心、興味を育てるとともに、形あるものを指先でつかむ練習にもなります。

また、手づかみ食べだけでなく、今まで舌を上下に動かし、舌と上顎だけで潰していたペースト状に近いごはんも、後期の赤ちゃんの特徴である、舌を左右に動かせることによって、もっと形あり噛みごたえのあるごはんを歯茎で噛み潰すことができるようになります。

少し大げさな言い方をすれば…中期から後期へ移行する時期は離乳食期の「過渡期」と言えるかもしれません。

そして個人的に、離乳食期はより大人の食べるごはんに近づく、赤ちゃんが自分で手を伸ばして食べてくれる、後期のカミカミ期からが断然面白くなる!!と思います。

娘の時も、それはそれは多くの手づかみ食べメニューを考えました。
保育園のお弁当、毎日のごはんの中で。
食材の種類、加熱方法、硬さ、大きさ、形…どんな風に調理するといいのだろう、
娘が一番おいしそうに、嬉しそうに、自発的に食べてくれるメニューはどんなものだろうと、思えば当時の私の頭の中は大人の食事のことよりも離乳食のことでいっぱいだった気がします。笑

保育園に持っていくお弁当は、当然親の私は娘がどんな風に食べたかはわかりません。おいしそうに?、いやいや?
わかることは、帰宅後に見る空っぽになったお弁当箱と、「今日もおいしそうに食べていました。」とか、「丸飲みしがちなので、もう少し大きくて噛みごたえのあるものがいいかもしれません。」などといった、保育士さんとの毎日のお迎え時の会話や日誌のやりとり。
当時娘が通っていた保育園が本当に素晴らしく、いつも適格な助言をして下さる保育士さんとのやりとりが毎日の離乳食作りの励みになっていた気がします。

未就学児の子育て期、いい保育士さんとの出会いは、子どもにとっても親にとっても素晴らしい財産になるなと思います。
そして私は、娘が生後4か月から一年間通ったこの保育園の保育士さんに出会わなければ、きっと離乳食のお仕事はできていなかった、とさえ思うのです。

今朝、初めての息子の手づかみ食べ。
メニューはこれにしました。

ブロッコリーのチーズフォンデュ風

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生後9か月の赤ちゃんが食べやすいように、小さめに切って柔らかく茹でたブロッコリーの蕾に、レンジ加熱したとろけるスライスチーズをからめるだけ。
ブロッコリー単体ではあまり食べたがらなかった娘も、こうするとパクパクと食べていました。チーズの塩気とコクがブロッコリーの青臭さを和らげてくれるみたいです。
つかみ食べビギナーの赤ちゃん。
まだどれくらいの力でつかんで、どれくらいの量をお口に運んだらいいかわからないから、食べ物を握りつぶしてしまったり、ぽろぽろこぼしてしまったり…。
でもこのメニューなら、そうなったとしても後片付けもそんなに大変じゃない。
親のストレス軽減。ここも「手づかみ食べ」の重要なポイントです。

手は伸ばすけれど、まだまだ自分できれいには食べられない息子。
私が少し手伝いながら。
モグモグしてくれました。

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何回経験してもこの瞬間はたまらなく幸せ。
もしかしたら「はじめての離乳食」より、「はじめての手づかみ食べ」の方が、私にとっては大きなイベントかもしれません。笑
それくらい、「手づかみ食べ」には思い入れがあります。

そして暑かった今日の3歳の娘の「はじめて」といえば…。

「今年はじめての麦わら帽子」

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なんだか今朝の9か月の息子の「はじめて」よりも感動が薄い…。笑
もしかすると、歳を重ねるに連れて「はじめて」は、数はもちろん、重さも変わっていくのかしら…。




by yoko-oda0121 | 2014-05-04 03:06 | 離乳食 | Comments(0)